アンバランスゾーン(ウルトラマン)

 

私はウルトラマンが好きです(自己紹介)

 

幼稚園年長くらいまでの趣味嗜好って普通は卒業したり興味が離れて行く物だと思うんですが、なんかそのまま30歳になってしまったんですよね。周囲の子供はウルトラマンコスモスくらいでウルトラマンに対する興味を無くしながら、コロコロコミック方面に流れて行って寂しくなった思い出があります。

 

『そこは、何が起こっても不思議ではない世界。そのアンバランスゾーンを、皆さんは、今から体験する事になるのです』

 

これはウルトラマンネオスの冒頭で語られるテーマの一部なんですが、ウルトラマンの魅力を表現するのに十分な要素が詰まった文章だと思っています。

 

ウルトラ世界の科学力は基本的に現代より進んでいて、大抵のことはどうとにもなる。

 

その上で予測や観測が不可能な、人間にはどうにもならない怪獣や宇宙人という脅威を、「超常の権化」たるウルトラマンが解決するという縦軸が30分の中に存在しています。

視点によってウルトラマンは神にも脅威にも大切な仲間にも見えるのがウルトラシリーズの面白い所で、この見方だけは戦隊シリーズ仮面ライダーシリーズには存在しない所です。

今年のシン・ウルトラマンは、ニュージェネレーションには薄れていた「超常」を「権化権化権化!」していてめちゃくちゃ面白かったです。(行き過ぎた未来の科学がファンタジー過ぎて絶望、やる気を失ってる地球人サイドの科学者がリアルだった)

 

それとは別に、ウルトラシリーズには脅威の対象が「土着信仰」である回がしばしば存在していて、そいつらは大きい怪獣であったり、科学力で圧倒してくる宇宙人よりよっぽど厄介であることが多い。

僕はそれがめちゃくちゃ好きなんですが、今日放送されたウルトラマンデッカーの「らごんさま」がほんまもんにそれで、朝からひっくり返ってしまった。

良くも悪くも、今のウルトラシリーズにはどうしても薄れてしまう部分ではあるし、土着信仰・クトゥルフ・人の業的な題材はやり過ぎると少しくどくて、それはまあ、暗いので。

 

ウルトラマンがアンバランス・ゾーンに巻き込まれたか弱き人間を、助けるだけ助けて後は流れで宜しく。っていう回が好きで、今日のデッカーは良かったねって話。